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肌着や靴下の洗い方は、そのままか、裏返しどっちがいいんでしょうか?

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肌着や靴下の洗い方は、そのままか、裏返しどっちがいいんでしょうか?

肌着や靴下の洗い方はそのままがいいのか、裏返しがいいのか、どちらか迷いませんか?
もしくは靴下が裏返しのままでイライラするときありませんか?

洗濯は家事の中でもほとんど毎日するのではないでしょうか。
「子供の泥だらけのユニホームは分けて洗う」、「シルク素材は手洗い」、「インディゴ染めのモノは単品で洗う」など、服や素材によって洗い方はそれぞれです。

では、肌着や靴下の洗い方は裏返した方がいいのか、表地のままでいいのか、どちらのほうがいいのでしょうか。

また、裏返して洗濯に出すと洗濯物をたたむ時に面倒なので、裏返しのまま出されるとイラッとしてしまいますよね。特に靴下は足に密着しているので脱ぐときに裏返りやすいです。

それが毎日積み重なるとストレスは溜まる一方です。ですが、裏返しで洗った方がメリットが多いかもしれないのです。肌着や靴下の洗い方にもう迷わないよう、解説していきます。

肌着や靴下は裏返しが正解

肌着や靴下はズバリ『裏返し』で洗うのが正解です。
なぜ裏返しで洗うのがいいのか説明していきます。

裏返しで洗う理由は?

汗や皮脂、角質の汚れを落とすためです。裏返して洗うと、洗濯のときに他の洗濯物と
擦れ合って汚れが取れやすいからです。

肌着や靴下は他の服となにが違うの?

肌着や靴下は他の衣類と比べて、肌に一番触れています。
なので、体から出る汗や皮脂、角質などを多く、吸収、付着をします。

また、靴下は表裏で素材が違うことが多く、裏側には化学繊維が使われていることが
ほとんどです。化学繊維は皮脂や角質が絡まりやすく取れにくいのです。

汗や皮脂、角質などが吸収、付着するとどうなるのか?

汗、皮脂、角質の汚れが菌によって分解され、「臭い」が発生します。
また、たくさん汗をかいたり、靴を長時間履いていると蒸れて菌が増殖します。
※臭いは汚れの中でも特に落ちにくいです。

場合によってはそのままのほうがいい?

洗濯は表側に出ている方が汚れは落ちやすいので、表側に落としたい汚れがある場合は裏返さずに表のまま洗濯した方がいいです。

表側で洗った方がいい場合

・泥汚れ
・食べこぼし・飲みこぼし
・花粉・黄砂

特に泥汚れや食べこぼし・飲みこぼしは取れないシミや黒ずみになってしまいます。
そうなってしまう前に洗濯前にある程度汚れを落とす「前処理」が大事です。

前処理の方法

泥汚れ
[部分的な汚れの場合]

乾いた状態でパンパンと汚れをはたき、液体洗剤を直接塗布して約5分放置してから
洗濯機で洗います。

[落ちにくいガンコ汚れの場合]

部分的な汚れと同じで乾いた状態で汚れをはたき、液体洗剤を塗布します。
ガンコ汚れの場合は約5分ではなく、一晩(約12時間)放置しておきます。
そのあと洗濯機で洗います。

[広範囲の汚れの場合]

乾いた状態で汚れをはたいたあと、洗面器やバケツに水と洗剤を加えた洗浄液を入れます。その洗浄液に漬けて、もみ洗いし軽く水ですすいでから洗濯機で洗います。

洗濯機で洗う時のポイント

・洗濯機で洗う時は他の洗濯物と一緒の洗ってもOK

・洗剤は前処理段階で塗布した分を差し引いた分量を差し引く

・汚れが落ちやすい水温の高いお風呂の残り湯がオススメされていることがありますが、お風呂の残り湯は皮脂汚れやタンパク質が残っていて匂いの原因になるので水道水でOK

※注意点
最初に水で洗うのはNGです!
泥が水と一緒に繊維の中に入り込み吸収し、余計に汚れが取れにくくなるからです。

食べこぼし・飲みこぼし

食べこぼし・飲みこぼしには「水溶性」と「油溶性」の2種類あります。

*それぞれの特徴と応急処方法*

[水溶性]

特徴:「醤油、コーヒー、ワイン、汗、血」などが水溶性の代表的な汚れ。
水や洗剤で落ちやすい。

応急処置:水で濡らして絞ったハンカチやティッシュで汚れ部分をつまんで汚れを
移し取る。そして乾いたハンカチやティッシュなどで水分を取る。

[油溶性]

特徴:「バター、チョコレート、ミートソース、口紅、皮脂」などが油溶性の代表的な 汚れ。ベンジルやアルコールで落ちやすい。

応急処置:乾いたティッシュで汚れ部分をつまんで、油分を移し取る。

※外出の時はとりあえず応急処置をして深いシミになるのを防ぎましょう。
応急処置をしたあと家で洗濯をする時に、もうひと手間加えると、より汚れは取れやすくなります。

*家での処理*

弱アルカリ性の洗濯用液体洗剤と水を1:1で混ぜ合わせた液体を作り、
スプレー容器に入れておく。

その液体を汚れた部分に3~4回吹きかけ、専用ブラシ(歯ブラシや洗濯用馬毛ブラシなど)でトントンと優しくなじませる。

10分~15分放置して、汚れを分解させ浮かせておく。

そのまま洗濯機で洗う。

*洗剤について*

「弱アルカリ性」は「お肌や素材に優しい中性」と「洗浄力の高いアルカリ性」の中間なので、ある程度の広範囲な素材に適しています。

中性洗剤弱アルカリ性洗剤
洗浄力低い程よく高い
素材への負担少ない少しある
向いている素材シルクやウール、レースなど

デリケートな素材

色合いや風合いを保ちたい素材

コットン、リネン、ナイロン、ポリエステルなど普段よく着る素材

前処理をした後の洗濯は素材によって洗剤を選びましょう。

※注意点

食べこぼしや飲みこぼしは時間が経てば経つほど汚れが繊維に染み込んでいき、シミになってしまいます。1週間以内には前処理をして洗濯するようにしましょう。

肌着や靴下以外も裏返したほうがいい?

肌着や靴下以外にも裏返しで洗った方いい衣類はあります!!

・デニム
・色の濃い衣類
・プリントや装飾が付いている衣類
・セーターやカーディガンなどのニット類
・レースやシフォンなどデリケートな素材

これらは特に裏返しで洗った方がいいです。

デニム

デニムは藍やインディゴで染められているので、表側で洗うことで色落ちや色移りをしてしまうので裏返して洗った方が良いです。
また、干すときは裏返しのままで、ポケットを出した状態で干すと乾きやすいです。

~Point~
あえて色落ちさせたい場合は、表側のままで少しだけ洗剤を多めに入れて洗濯すると
色落ちしやすいです。
その逆で、あまり色落ちさせたくない場合は少しだけ洗剤を少なめに入れて洗濯すると
色落ちのスピードは遅くなります。

色の濃い衣類

デニムと同様、色落ちがしやすいので裏返して洗った方が良いです。
また、シャツやパーカーなどでよく使われる綿素材は摩擦で羽毛立ちしやすく劣化が早くなるので干すときも裏返しのままのほうが良いでしょう。

~Point~
色が濃いほど色落ちしやすいので、最初は色が濃い衣類だけ、もしくは白やベージュなどの薄い色の洗濯物とは別で洗濯した方が良いです。
(デニムと一緒に洗濯してもいい。※しかし黒やネイビーなどの色の場合)

プリントや装飾衣類

表側にプリントやビーズ、フリルなどが付いている場合は他の洗濯物と擦れてプリントや装飾が取れたり、変形する可能性があるので裏返して洗った方が良いです。

~Point ~
特殊な加工がされている場合は丁寧に手洗いするか、クリーニングに出しプロに任せるのが良いでしょう。

セーターやカーディガンなどのニット類

ニット類は毛玉が出来やすいので摩擦は要注意です。なので、裏返しで洗った方が良いのです。

~Point ~
ニット類は型崩れしやすいので、裏返したあと、襟、袖口、裾が表に出るようにたたんでネットに入れてから洗濯しましょう。
ウールやコットンなどの天然繊維の素材の場合、柔軟剤も入れるとふんわりとした仕上がりになります。

レースやシフォンなどのデリケートな素材

レースやシフォンは風合いがあり繊細な素材です。同じ素材同士で洗濯するとしても摩擦で生地が傷むので裏返して洗った方が良いです。

~Point~
デリケートな素材も必ずネットに入れるようにしましょう。
シルク素材は特にデリケートなので、なるべく手洗いで洗うのが良いです。

今はアパレル業界も進化し自宅で洗える衣類が増えているからといって、〝なんでも裏返しておけば洗える″というわけではありません。
アイテムや素材によっては自宅で洗えない衣類もあるので洗濯表示を必ず確認するようにしましょう。

分かりやすい洗濯表示の見方です。

裏返しで洗うメリット

ここまで色々「裏返しで洗う」ことについてご紹介しましたが、最後に裏返しで洗うメリットをまとめていきます。

メリット

・裏側に付いた汗や皮脂、角質などの汚れを落ちやすくするため
・色落ち、色あせを防ぐ
・毛玉が出にくい
・衣類のポケットが乾きやすくなる
・縫い目を表側に出すことで乾きが早くなる

裏返すことで裏側に付いた汚れを落としてくれる

外部の摩擦、紫外線を防ぐ

乾きを早くすることで雑菌の繁殖を防ぐ

衣類の臭いや劣化を防ぐ

裏返しで洗うと、たたむときに面倒ですが、衣類へのメリットを考えると裏返しで洗った方が良いですね!

まとめ

・肌着や靴下は裏側に付いた汚れを落とすために裏返して洗った方が良い

・表側に汚れが付いていたり、花粉や黄砂の時期など場合によっては表側のままで洗った方が良い

・デニムやニット類、デリケートな素材など、肌着や靴下以外でも裏返して洗った方が良い衣類がある

・裏返して洗うことで、裏側の汚れを落としてくれたり、外部からの刺激を防いでくれたり、乾きを早くしてくれるメリットがある

肌着や靴下を含めた衣類は着れば着るほど劣化していき、すぐに処分しなければいけない状態になってしまいます。

もちろん経年変化で良い風合いになる衣類もありますが、毎日着る肌着や靴下、Tシャツなどは買い替えることが前提でも長く着たいですよね。

長く着ることで買い替えることも処分することも減り、環境にも良いですね!

こちらの洗濯ブラザーズさんが発信する洗濯情報は、ためになるのでオススメです。(この動画は一例です)



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